過剰な皮脂分泌と酸化

皮脂は肌を乾燥から守るために分泌されます。しかし、皮脂分泌が過剰になると毛穴に詰まりやすくなり、酸化して黒ずみの原因となります。皮脂が過剰に分泌される原因はいくつか考えられます。

• ホルモンバランス：思春期や生理前など、ホルモンバランスが乱れると皮脂分泌が過剰になります。
• ストレス：ストレスも皮脂分泌を増加させる原因になります。
• 食生活：脂っこい食事や甘い食事をたくさん食べると、皮脂分泌が過剰になります。
• 遺伝：皮脂分泌量には遺伝的な要素もあります。

特に皮脂分泌が多いTゾーンが目立ちやすいです。

古い角質の蓄積

古い角質が毛穴に詰まると、皮脂と一緒に酸化しやすくなります。酸化によって黒ずみ・くすみにつながってしまいます。古い角質の蓄積は、肌サイクルの乱れ、不十分なクレンジングや洗顔が原因となることがあります。肌サイクルとは、古い角質が剥がれ落ちて新しい肌細胞になるサイクルのことで、加齢やストレス、乾燥などで乱れやすくなります。

メイクをする場合はもちろん、空気中の微細なホコリやゴミも肌に付着しますので、クレンジングや洗顔は優しく丁寧に行うことが大切です。古い角質が肌の表面に残ったままだと蓄積した角質によって凹凸ができ、光が当たったときに影になる部分ができくすんで見えます。また、汚れとともに酸化すると黒ずんでしまいます。

紫外線の影響

紫外線は、シミの原因になることで有名です。紫外線でメラニン生成が過剰に促進されると、くすみにつながってしまいます。また、紫外線によって過剰な皮脂分泌や肌サイクルの乱れ、肌の弾力に欠かせないコラーゲンやエラスチンといった成分の破壊につながることもあるため、日ごろから適切な紫外線ケアが欠かせません。

炭酸パックとは

炭酸パックは、炭酸ガスの力を利用して古い角質や毛穴の汚れを落とすパックのことです。炭酸ガスの働きにより、古い角質を取り除き、毛穴の黒ずみやくすみにアプローチします。炭酸パックは、パチパチと音がしたりピリピリとした刺激を感じたりしますが、これは炭酸ガスの働きによるものです。正しく使えば、キメの整った健やかな肌へと導いてくれます。炭酸パックのメリットを確認していきましょう。

古い角質を取り除く

炭酸パックの最大の魅力は、古い角質を取り除く洗浄力にあります。毛穴に蓄積した古い角質が原因で、くすみや毛穴の黒ずみ、ざらつきといった肌トラブルにつながってしまいます。パックに含まれる炭酸ガスが発泡することで、肌表面や毛穴が刺激され、古い角質を優しく落としてくれます。古い角質が取り除かれると、キメの整った美しい肌が手に入ります。

炭酸泡で毛穴の汚れを洗浄

炭酸パックは、濃密な泡立ちで毛穴に詰まった皮脂やメイク汚れにアプローチします。炭酸の泡が皮膚に付着することで、肌の上を滑らかに動いて古い角質も一緒に取り除いていきます。毛穴に蓄積された皮脂や汚れは長期間放置されると硬くなり、通常のクレンジングや洗顔では落ちにくい状態になっていることも多いです。定期的に炭酸パックをすることで、毛穴の汚れを洗浄し清潔に保つことができます。

事前の肌テスト

炭酸パックを使う前には、必ず事前に肌テストを行いましょう。これは、肌への刺激の有無を確認するためのステップです。

肌テストの手順

• 二の腕の内側など肌が柔らかく目立たない部分に少量のパックを塗布する
• 10～20分ほど経過を見る
• 赤み、かゆみ、はれなどの異常がなければOK

肌のタイプや状態は人それぞれ異なるため、使用前のテストは欠かせません。テストの結果、異常があれば使用を控えましょう。異常がなくても、使用時は目や粘膜への接触に十分気をつけてください。

適量の塗布

炭酸パックの使用量は、製品パッケージの表示に従いましょう。多ければ多いほど効果が高いというわけではなく、少なくても肌に摩擦を起こす可能性があるため、推奨量を守るのがポイントです。炭酸泡を優しく顔に塗り広げ、指の腹を使って優しく丁寧にマッサージしていきます。強く擦ると肌を一緒に引っ張るため汚れが落ちにくく、さらに摩擦の刺激でメラニン生成を促し、しみやくすみの原因になることもあるため注意が必要です。

十分な洗い流し

炭酸パックは、炭酸の泡で古い角質や毛穴の汚れを丁寧に洗浄できますが、パックの成分が肌に残るとかえって肌トラブルの原因になる可能性があります。そのため、パックを使った後は十分な洗い流しが大切です。洗い流しには水やぬるま湯を用いるのがポイントです。熱いお湯は皮脂を余分に流してしまい、乾燥や過剰な皮脂分泌につながるため注意しましょう。流した後はタオルで優しく押さえながら水分を拭き取ります。ごしごし擦ると、摩擦で肌トラブルにつながりかねないため注意が必要です。

炭酸パック使用上の注意点

炭酸パックは濃度によっては刺激が強いため、以下の点に注意が必要です。

目や粘膜への刺激に注意

炭酸がしみる恐れがあるため、目や粘膜に入らないよう、使用時は十分気をつけましょう。万が一目に入った場合、多量の水で15分以上洗浄する、痛みや異常が続く場合は眼科を受診するなど対応が必要です。また、口や鼻の粘膜への付着も避け、付着した場合はすぐに水で洗い流してください。

肌質に合わないデメリットにも留意

炭酸パックは、乾燥や肌荒れなど肌トラブルがある場合の使用には向かないこともあります。事前に肌テストを行い、合わないと感じた場合は無理に使用しないことが大切です。